こんにちは むうさんです^^
自然観察の5つの手順の中でに植物図鑑は必要です、とお伝えしました。
今回は、最初に植物図鑑の中でも、私が使っている樹木図鑑を紹介し、どうしてそれに決めたのかの理由をお伝えしていきます。
前篇では、選ぶ上で考える必要のあるポイントを、後篇では実際に現地で使用する視点からの選ぶポイントをお伝えします。
私がフィールドで使っている樹木図鑑は、
「葉っぱで見わけ 五感で楽しむ 樹木図鑑」
監修者:林将之 編著者:ネイチャー・プロ編集室 出版社:ナツメ社
です。
図鑑をどう選んだのか?
私の図鑑を使用する目的
私が樹木図鑑を使用する目的は、樹種を知るためです。そのための図鑑を選び方をご紹介します。
樹種は見分けられるので、樹木の特徴を詳しく知りたいなどの場合。
たとえば、葉、樹皮、花、実、種、冬芽、樹形などの総合的な写真や説明が載っている図鑑がほしい方は、今回のブログとは目的がずれてしまうかもしれませんが、参考にお読みいただけると嬉しいです。
参考ですが、この写真は茶の木で、いわゆる茶葉ができる樹木です。そして、茶の木は、昨年の秋に受粉して1年後に実ができるので、写真の通り、花と実、そして葉っぱまで同時に観察できる凄い樹木です。
図鑑は選ぶのは非常に難しい
樹木図鑑には、網羅的にたくさんの種類の樹木が載っていてほしいですが、一方、目の前にある樹木が何であるかがすぐにわかりたいので、探しやすくあってほしい。でも、多くの樹木が掲載されていると探しにくい。
両立するのが難しそうですね。
② すぐに調べたい樹木が見つかる検索性の良さ
この2つを両立した樹木図鑑:『樹木図鑑(林将之監修)』
一番知りたいのは、フィールドに出ている時ですから、じっくりと調べる時間がないときです。
では、どう使う図鑑を選んだのかというと、図鑑を購入しまくって比較できればいいのですが、それも大変です。私は、図書館でいろいろと借りてみて、これだというものが決まったので、「葉っぱで見わけ 五感で楽しむ 樹木図鑑」を使っています。
今回は、「樹木の樹種を知るために、自然観察の現地へ1つだけ持っていくとしたら」、という視点から、「葉っぱで見わけ 五感で楽しむ 樹木図鑑」を選んだ理由をご説明します。読んでいただければ、図鑑の選び方の参考になると思います。
図鑑に必要なこと
自然観察の現地で使う図鑑に必要なことは、主につぎの3点です。
② 樹木の樹種を調べやすいこと
③ 持ち運べる重量と大きさ
すなわち、図鑑としての性能と検索性が高く、携帯性が良いことです。
樹木の樹種がわかること
樹種を何で調べるかが重要です。図鑑での調べる切り口としては、
・葉っぱ
・樹皮
・花
・実
・冬芽
・樹形、大きさ
などがあげられます。
では、樹種の何で調べるのが良いのでしょうか、全てでしょうか。
樹木をみていくと、たとえば、トウカエデのように樹皮を見ればわかる樹木もありますし、コブシのように花でわかる木もある。
ドングリのように実でわかるもの、オニグルミのように冬芽で見分けられる樹木もあります。
ケヤキの樹形は特徴的で、竹ぼうきを逆さにした形なので、遠くからでもわかります。樹形とは写真のように、樹木全体の形です。
ということは、調べる切り口は上記の通り、いろいろとあります。
実際に、樹皮図鑑、冬芽の図鑑、実の図鑑などなど、そこから調べる図鑑もありますし、総合図鑑などでは、葉、樹皮、花、実が掲載されている図鑑もあります。
葉っぱで調べる図鑑が使いやすい
現地に自然観察に行った時にどうかというと、
花や実だと高いところにあって葉っぱに隠れて見えないなどということもありますし、季節を選びます。
花は特徴的なので、花が咲いている時期で、見ることのできる近い位置で咲いてくれとわかるのですが、高木では難しいです。
冬芽は冬だけですし、同様に高いところにしかない場合もあります。
樹皮は多くの場合見ることができますが、特徴がはっきりしない樹木も多く、樹皮だけで判別するのは難しいです。
・ 冬芽:冬の短い間だけ。
・ 樹皮:季節を選ばないが、樹齢で変化し、特徴がわかりにくい。
→葉っぱ:特徴もあり、近くでみることができ、比較的季節を選ばない。
そこで、特徴がはっきりしていて、近くで見ることができ、比較的季節を選ばず、特徴の切り口がたくさんある葉っぱの図鑑が、現地で、樹種を特定するしやすい図鑑となります。
樹木の樹種が調べやすいこと
葉っぱは観察しやすく、また、上で書いた通り、特徴の切り口がたくさんあります。
葉っぱの特徴の切り口としては、
・広葉樹、針葉樹
・常緑樹、 落葉樹
・単葉、複葉
・葉のつき方が、対生、互生、輪生、羽状
・葉のふち 全縁、鋸歯
・葉のかたち 細長、楕円形、切り込みあり
・大きさ
・葉脈
などがあり、初心者でもわかる切り口が多いですし、なによりも目の前の樹木の葉っぱをしっかりと観察すればいいのですから、自然観察にはもってこいです。
※最初はわからない項目があっても、自然観察を続けて、図鑑を見たりしていると自然とわかってきます。知りたいと思ったら、ぜひ図鑑で調べてみてください。
このように、切り口がたくさんあると分類されており、当てはまる切り口の項目を選んでいけば、おのずと樹種にたどり着きます。
ご紹介した『樹木図鑑(林将之監修)五感で楽しめるおすすめの図鑑』は、自然観察で使いやすい樹木図鑑です。チェックしてみてください。
続きの、おとなの自然観察 (道具編 樹木図鑑 後篇)では、具体的に現地に持っていったときの実用性と、樹木の種類の網羅性についてお伝えします。是非、ご覧ください。