こんちには むうさんです^^
今回は、茶道の各流派がおすすめしている抹茶をご紹介します。
抹茶は、お茶の葉をそのまま粉にしたもので、美味しい抹茶は本当に旨味が豊かです。ですが、抹茶を選ぶのは難しいと思います。
そこで、今回は選ぶ上での参考にしていただければと、各流派のおすすめの抹茶をご紹介することにしました。
最初に、私とお抹茶の関係をお伝えさせてください。
私は、遠州流茶道の名取(なとり)、奥之伝を終了し、宗号をいただいております。
茶道のお点前(おてまえ)のお稽古をしていますが、普段の生活の中では、もっと手軽にお抹茶を楽しんでいます。
今回は、そんなお抹茶の楽しみ方を紹介したいと思います。
抹茶の銘柄とは?
お茶銘とお詰
スペシャリティコーヒーには、品種と産地とコーヒー農場の名前がありますが、抹茶の場合は、少し違います。
▼お抹茶ができるまでをチャノキの観察をしながらご紹介しています。
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抹茶は、お茶銘(おちゃめい)とお詰(おつめ)があり、お茶銘とはお茶の製葉屋さんや、茶道流派のお家元が名付けた抹茶の名前であり、お詰は製葉屋の名前となります。
抹茶は基本的にいくつかのお茶を混ぜたブレンド(合組)だからです。
ですので、スペシャリティコーヒーとは違い、
人がつけた抹茶の名前(お茶銘)とブレンドした製茶屋さん(お詰)となります。
このお茶銘と、お詰は、とても重要なもので、茶道では、おもてなしのひとつとなります。
茶道では、お茶銘は?、お詰は?と、お客が亭主(お茶でもてなす人)に尋ねるやり取りがされます。
そのやり取りの中で、こんないいお茶で、おもてなしをしていますよ。
と伝わるのです。
また、茶道の流派には、贔屓(ひいき)にしている製茶園があり、遠州流では、小山園となります。
また、お家元御好み(おいえもとおこのみ)の、という表現があり、お家元が良いものとして好んで使われるということですが、先代と、現在のお家元では、変わることもあります。
抹茶のブレンド
原料である碾茶(てんちゃ:お茶の葉を蒸して乾燥させたもの、煎茶との違いはお茶の葉をもまない)を石臼で挽いて抹茶ができますが、碾茶を香り、味、色の3つで合組(ごうぐみ、ブレンドのこと)するようです。
香りが良くても挽くと白っぽいもの、濃厚な旨味があるのに香りがそこまで良くないものなど、お茶によって特徴があり、香り、味、色の三拍子が揃うものはなかなかないために、お茶の葉の合組(ブレンド)をして整えるようです。
各流派おすすめの抹茶の銘柄
各流派のお家元御好みの抹茶を、濃茶用、薄茶用でご紹介していきます。
それぞれ、お茶銘には、後世に残しておきたい綺麗な日本語が使われていて、銘の美しさも感じていただければと思います。
遠州流茶道
・濃茶 一玄の白 丸久小山園(京都府宇治市)3240円
・薄茶 初の森 丸久小山園(京都府宇治市)2052円
丸久小山園は、京都府宇治市の製茶園です。
一玄の白は、こくのあるしっかりとした味わいで、薄茶の初の森は苦味の少ないお抹茶です。
裏千家
・濃茶 壺中の昔 祇園辻利(京都府)
・薄茶 長久の白 祇園辻利(京都府)
壺中の昔は、現在の裏千家のお家元である、裏千家今日庵 坐忘斎の御好みとのことです。40gで3888円ですから、値ははりますが、それだけの価値があるのだと思います。長久の白は2160円です。
祇園辻利の抹茶は、覆いの下で直射日光を避けて栽培した茶葉の新芽だけを使いますとのことです。宇治茶とうたっています。
江戸千家
・濃茶 星の奥 星野製茶園(福岡県八女市)3132円
・薄茶 星の昔 星野製茶園(福岡県八女市)1620円
江戸千家では、宇治茶ではなく、八女茶です。星の奥は、奥緑という品種の単一種の茶葉から作られ、甘みとコクがお好みの理由のようです。
どちらのお茶も、江戸千家名心庵御好みで、江戸千家名心庵宗匠から御茶銘を拝受したとのことです。
表千家
・濃茶 妙峰の昔 星野製茶園(福岡県八女市)3132円
・薄茶 星霜の白 星野製茶園(福岡県八女市)2052円
表千家も八女茶です。
香りが立ち、一服への期待感を高めるお茶のようです。
抹茶は、ショップをみてもあまり説明もなく、どんな味わいなのかわからないので、選ぶのが難しい商品だと思います。
今回は、抹茶の中でも、茶道の各流派がおすすめするものをご紹介しました。選ぶ上で参考になれば幸いです。
気になったものを、チェックして、お試しください。
今回ご紹介した抹茶は、各流派のお家元のお好みとなりますから、最高峰のお抹茶となります。もっと高価な抹茶もありますが、これらの抹茶のお値段を参考に、抹茶を選ばれるといいと思います。
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【参考文献】月刊誌「婦人画報 2018年10月号」