こんにちは むうさんです^^
『鈴木心の撮影ノート 鈴木心著』。業界の一線で活躍されている写真家 鈴木心(すずき しん)の撮影術を教えてくれる本のブックレビューです。
広告や雑誌の写真を撮影した時のライティングや、撮り方の撮影ノート、撮影した時の状況や狙いなどが、書かれていて、写真家 鈴木心(すずき しん)の頭の中がわかる本です。
※『 』の部分は本の中からの抜粋となります。
鈴木心の撮影ノートをよむきっかけ
私が、この本を読むきっかけは、鈴木心の写真道場というYouTubeチャンネルを見ていたからです。
▼鈴木心の写真道場
YouTubeチャンネル「鈴木心の写真道場」
▼写真家でもあり映画監督もされた蜷川実花さんと一緒に仕事をされています。
蜷川実花さんのライティングと撮影
▼YouTubeチャンネル「鈴木心の写真道場」で、私が好きで、このチャンネルにはまっていくことになった動画です。
うまい、はやい、楽しい!良い写真の撮り方、すべて見せます。
筆者 写真家 鈴木心の紹介
写真家 鈴木心は、広告の写真などを撮られている写真家で、1980年生まれの41歳、今は鈴木心写真館を経営されています。
写真家 鈴木心の代表作 JR SKISKI
写真家 鈴木心の代表作は、JR東日本の JR SKISKIのポスター写真。この本にも写真が掲載されています。
その冒頭で、下のように書いています。
『鈴木心と言えばこの広告、と言っても過言ではない代表的撮影である本キャンペーンは、毎回新しい挑戦が行われてきた。』
ページをめくると、下の4枚が、各ページに2枚で見開きで載っていて、当時JRの駅に貼ってあったことを、すぐに思い出す写真たちです。
4枚の広告ポスター写真は
◎2014年 広瀬すずさん
◎2015年 山本舞香さん 平祐奈さん
◎2016年 桜井日奈子さん
この本に載っているの写真は4枚ですが、6年間キャンペーンの写真を撮り続けたようです。
このブログを書いた後、外出した際にふと見ると、新橋駅にJR SKISKIのポスターが貼ってあり、JR SKISKI 30thのようです。思わずポスターを撮影しました。
このポスターの中央には過去の写真が貼ってあり、写真家 鈴木心が撮影した写真も。本田翼さん、桜井日奈子さんが載っています。
『ずぅっと1年の半分はロケに出ていた。国内外問わず、新しい土地、そして人と出会い続けてきた。1年の半分はテレビの向こう側、みんなの憧れとご一緒させていただいてきた。そんな生活が当たり前なんじゃない!写真館本店の窓から覗く世田谷の日常を眺めながら、ふと、思う。』
というように、広告業界の第一線で写真家として活躍されていた方です。
鈴木心の撮影ノートの中身!
目次
この本の目次は、
・撮影ノート:48の撮影ノート
・対談 二階堂ふみと鈴木心
・歴代アシスタント 鈴木心のライティングを語る
48個の撮影ノートがメインです。
構成と内容
≪撮影ノートの構成≫
見開き2ページに、右のページ上半分に広告の写真があり、下半分にその撮影のエピソードや、撮影のポイントが書かれています。
左のページに、この本のタイトル「撮影ノート」の通り、撮影現場の被写体、照明、撮影者の配置がイラストで書かれています。
もちろん、イラスト中に手書きのメモも入っていて、じっくと見ると面白いですし、とても参考になります。
物撮りとして黒バックの花の写真などでは、
『静止物の撮影なので極力フラッシュは使わず、デドライトやキノフロなどの定常光に頼る。』
とあり、
イラストを見ると、花から500mm離して黒布を背景して、花の左右に黒ボードを配置し、蛍光灯はかなり花に近い場所の510mm前後に上に配置しています。
カメラは被写体の花から1420mm離れています。
ダウンタウンの撮影時間は5分
ダウンタウンの写真撮影では、
『当時13年ぶりに二人が一緒に写真を撮る機会に立ち会うことになった。著名な方々の撮影でリスクは非常に少ない。なぜなら見る人の中にその被写体像が完成しているから。ダウンタウンを知らない人はいない。しかし、この撮影は違った。わかりやすく言えば、こういう注文である。「誰も見たことのない、彼らの姿を撮れ」と。』
それを、
『表紙を含めた12ページ分を撮影する、5分で。』
と、厳しい!条件での撮影。
すぐに切り替えられるように、二層に準備したライティングの撮影ノートが、配置やライトの機材含めて載っています。
12ページ分を5分で撮影するなんて!!!
プロの世界はすごいと実感させられました。
その他の撮影ノート
その他の48もの写真の撮影ノートには、
・サントリー角ハイボール 井川遥さん
・NHK出版 NHK美の壺
・前田敦子オフィシャルカレンダー 前田敦子さん
・マガジンハウス「BRUTUS」連載「クルマのある風景」
が、掲載されていて、それぞれにある写真家 鈴木心の説明が、リアルに実感を伴って伝わってきます。
読み解く本です
写真を見て撮影の仕方、ライティングを想像してから、状況説明を読んで、ライティングの描かれた撮影ノートを読み解くようなスタイルで読み進めていき、私はハマってしまいました。
私は、一回目は、写真を見ながら、写真の下の文章を読んでいましたが、もう一度読んでみようとしたときに、上で書いたような読み進め方に気がつきました。そうして眺め、読み、解くと、面白くなってきます。
この撮影ノートを開くたびに、新たな発見があります。
写真家 鈴木心が書いたこの本は、言葉はわかりやすく、写真も綺麗なので、頭にすーっと入ってきますが、深く濃い内容です。
読むと自分が撮影について成長していて、次に読むと新しいことに気づけるので、発見するというサイクルが回ります。
ですから、何度も何度も読みかえしたくなり、読むたびに新しい発見があります。そんな本です。
写真家 鈴木心がデザインする本
目次にない!コラム
YouTubeをみていても感じますが、人と違うことをしようと常に考えている写真家 鈴木心の真骨頂は、この本のデザイン(構成)でも表現されています。
目次にはないのに、読み進めると面白いコラム、撮影現場の写真とコメントが載っています。
どんなコラムかというと、
撮影ノートの途中、途中に1ページ使って割り込んでくる◯◯◯論が、写真家 鈴木心の頭の中をさらに伝えてくるようなコラムです。
・うつるんです、か?論
・表情至上主義論
・ユニフォーム論
・部活論
・カメラ論
・現場の共有論
・「撮った日が、記念日。」鈴木心写真館論
平清盛の松山ケンイチの表情
この中の『表情至上主義論』では、
大河ドラマ 平清盛の主演男優 松山ケンイチさんのポスターについて語っています。
『平清盛のポスターは自分の代名詞的な仕事として周知されている。恐れ多くも「あの表情が良かった」と沢山の称賛を受け、最近になってはっとした。そうか、僕の専門は表情を撮ることなのだ、と。』
撮影現場の風景
さらに、鈴木心の撮影風景の写真とちょこっとした解説文。も所々にページを使って、挟まれてきます。
最初の目次には、この2つがあることが一切書かれていないのがにくいのです。
写真家 鈴木心の独自性へのこだわり
写真家 鈴木心のクリエイティブな写真へのこだわりは、読み進める中に出てくる、言葉の表現で伝わってきます。
「野心的」、「誰も見たことのない」、「チャレンジした」、「それじゃダメだ、と降臨してきたアイデア」、「今まで見たことのない」、「名だたる先輩との差別化を図るために」、「いつだって挑戦者」、……。
元アシスタントたちは、
『思いついたらやるタイプだから。夜中の2時でも部屋の模様替えが始まっちゃったりする。』
と本書で話しています。
こんな写真家 鈴木心によって書かれた、見やすく読みやすいけど、深く濃い撮影ノートです。
・写真の業界のことがわかる
・スタジオ撮影でのライティングの、鈴木心の撮影ノートが掲載されている。
のもポイントです。是非チェックしてみてください。