夢うさんブログ ~自然が好き~

森林セラピーガイドで茶道家、写真撮影大好きな”むうさん”による、自然体感レビューブログです

写真展レビュー:アンセル・アダムス作品展「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」

こんにちは むうさんです^^

風景写真撮影のヒントが載っていないかな~ぁと、風景写真家の斎藤朱門さんの書いた記事を読んでいました。
読んでいた記事は、「アンセン・アダムスから学ぶこと」です。

記事のはじめに、「風景写真を撮っていれば、誰もがその名を知っているアンセル・アダムスに関するお話です。」と書かれていますが、正直、私は全く初めて聞く名前です。

記事の中に、斎藤朱門さんが、昔、アンセン・アダムス展を見たくだりがありました。
これは、見た方が良いのでは!とインスパイアされ、アンセン・アダムスの写真展がやっていたら見に行こう!と思い立ち、検索すると、なんというタイミング!今まさに開催されていました。

アンセル・アダムス作品展「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」

アンセル・アダムス作品展「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」

場所は、ミッドタウンのフジフイルム スクエアです。すでに夕方でしたが、その日を逃すと行く機会がなかったので、急いで出発しました。

今回は、アンセル・アダムス作品展「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」 」』のご紹介です。

フジフイルム スクエア

東京ミッドタウン ウェスト1Fにあるスペースです。写真展用のスペースが2つある「富士フイルム フォトサロン 東京」と、アンティークカメラや、歴史的に価値のある写真を展示するスペースのある「写真歴史博物館」があります。

東京ミッドタウン フジフイルム スクエア

東京ミッドタウン フジフイルム スクエア

あとは、富士のカメラを触れる「タッチフジフイルム&イメージングサービスカウンター」も併設されていました。

FUJIのカメラなども試せる

FUJIのカメラなども試せる

今回の『アンセン・アダムス作品展』は、写真歴史博物館のスペースで展示されていました。

アンセル・アダムスという写真家

アンセン・アダムスという写真家を知らなかったので、調べてみました。20世紀に活躍した写真家のようです。
今回の作品展はモノクロでしたが、当時はまだ本格的にカラーが出回っていなかったのでしょうか。モノクロの風景写真に、逆に私は新しさを感じました。

アンセル・アダムス

アンセル・アダムス (1902-1984)
Ansel Adams

1902年、アメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコに生まれる。ピアニストを目指していたが、写真家ポール・ストランドに出会い、写真家を志す。1932年、ストレートな写真表現を追求する「グループf/64」を結成。1941年、写真家のフレッド・アーチャーとともに「ゾーン・システム」を考案。自然の中にある美や崇高さを表現したゼラチン・シルバー・プリントの写真作品を生涯にわたり多数制作した。また、ニューヨーク近代美術館の写真部門創設や、アリゾナ大学のセンター・フォー・クリエイティブ・フォトグラフィー創立に尽力するなど、写真の価値を高める社会活動にも貢献した。1984年、カリフォルニア州モントレーにて82歳で死去。

引用元:FUJIFILM SQUARE アンセル・アダムス

「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」

アンセル・アダムス作品展「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」

アンセル・アダムス作品展「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」

モノクロの風景写真は、普段見ている、綺麗な風景や絶景とは異なり、そこにある、山や川、そして木々や葉など一つひとつの存在感が大きく迫ってくる感じがします。

モノクロの風景写真

モノクロの風景写真

写真展の最初にあった説明文の後半を転記してきましたので、ご紹介します。これを読むと、この写真展がどのようなものか、わかると思います。

「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」

このポートフォリオにふさわしい多くの写真の中から、これぞというものを選び出す間、偉大な知性と神秘的な視点を持ったひとりの人物が私の脳裏に常に浮かんでいました。
彼にとって自然とは、精神的現実の根幹を成すものでした。多数の場所を踏破したり山を征服したりせず、また、どんな方法であろうと、傲慢な征服心から自然に近づくこともありませんでした。アイルランド人の祖先、詩人の父、若き日の砂丘や森の繊細な美に触れた経験。そして、岩、木々、雲、光、嵐など私たちを取り巻く壮大な神の御業に生涯抱き続けた愛。これら全てが、現代では希な気高い精神と至高の心を彼の中に育んだのです。

故に、このポートフォリオの写真はすべて、ラッセル・バリアン氏が愛した場所、もの、雰囲気と直接あるいは間接的なつながりを持っています。ある写真では光と空間の本質が、別の写真では実体としての岩や木が、はたまた伸びゆくものの輝かしさが表現されています。自然の形状が、理性の目と鋭敏な精神によって、作者が呼ぶところの「フォルム(形状)」に変換され、体験の代替物としてここに提示されています。もちろん、こうした体験は実際には無限であり、写真がすべての体験を包摂することはできません。私が意図しているのは、直感的に観察した自然の姿を、写真という媒体を通じて提示することです。自然に対してバリアン氏が感じたであろうと何かを、作品をご覧になる皆様にもお感じいただけるのではないかと考えています。写真を通じてラッセル・バリアン氏の人柄、感受性、心のありようの一片なりとも明らかにすることができればーーー少なくとも、自然の寛大なる祝福と、高潔な人物による優れた行いとを必要としている世界に向けて、それを示すことができたらーーーうれしく思います。

カルフォルニア州カーメルにて
アンセル・アダムス
1963年10月1日

上のアンセン・アダムスの文章を読んでいて、
『自然の形状が、理性の目と鋭敏な精神によって、作者が呼ぶところの「フォルム(形状)」に変換され、体験の代替物としてここに提示されています。』
というように、風景写真を見ていて、まさにその場にいる体験を提示するという部分に惹かれましたので、そんな視点で、この写真展を見ていきました。

アンセル・アダムス作品展の一部

アンセル・アダムス作品展の一部

感想を簡単にメモりました。

感想

写真を見て、現地に行った時に感じたものをどう体験してもらうか。
アルプスがあって、たくさんの川が流れている。その自然の流れを感じる。
無風の水面に写る倒れた木、草。超秒露光でない水面も美しさ。

モノクロの風景写真を、じっくりと見る良い機会となりました。

フイルムシミュレーション、X-T5

このブログでも、フィルムシミュレーションや富士フィルムのカメラのレビューをしてきたので、ご紹介します。

フィルムシミュレーション 撮影レビュー

X-T5で、カラーのフィルムシミュレーションを撮り比べてみました。私は、最新のフィルムシミュレーションであるノスタルジックネガの色が好きでした。

『FUJIFILM 画質完全読本』ブックレビュー

フィルムシミュレーションについて詳しく説明されている本です。画質ということを知る上でもためになる本でなので、おすすめです。

▼『FUJIFILM 画質完全読本』

ミラーレスカメラ:X-T5実感レビュー

X-T5の使用レビュー記事です。
X-T4と比較して動画より写真への比重を増やして、軽くなったX-T5は、所有感を満たし、フィルムシミュレーションで好みの写真を撮れる、おすすめのカメラです。