こんにちは むうさんです^^
18種類のフィルムシミュレーションを搭載したミラーレスカメラ『FUJIFILM X-S10』で、フィルムシミュレーションの使い分けのために、撮り比べをした第三弾<3>です。
撮り比べてよかったのは、同じ被写体を様々なフィルムシミュレーションで撮影して比較することで、画像をしっかりと見ることをできたことです。
このフィルムシミュレーションはコントラストが高いとか、黒を締めてきているなど、比較して細かく見ると気づくことがたくさんありました。
フィルムシミュレーションの特徴や富士フイルムのカメラの画像の詳しいことを知りたい方は、『FUJIFILM 画質完全読本』というFUJIFILMのカメラのフィルムシミュレーションを含む画質全般を紹介している本がおすすめなので、是非チェックしてみてください。
このブログでも、『FUJIFILM 画質完全読本』をレビューしました。参考にして、ご覧いただけると嬉しいです。
▼『FUJIFILM 画質完全読本』
- フィルムシミュレーション使い分け、撮り比べ<1>と<2>
- フィルムシミュレーション撮影の機材と場所
- フィルムシミュレーション比較作例1
- フィルムシミュレーション比較作例2
- フィルムシミュレーション比較作例3
- フィルムシミュレーション<3>のまとめ
フィルムシミュレーション使い分け、撮り比べ<1>と<2>
フィルムシミュレーション使い分け、撮り比べ<1>
<1>では、最新の18種類のフィルムシミュレーションが搭載されている、富士フイルムのミラーレスカメラのスペック紹介をしています。
フラッグシップカメラの『X-T4』、今回撮影に使ったミドルレンジの『X-S10』、そして2021年11月に発売になったLittle Giant(小さいけど中身はぎっしり)の『X-T30Ⅱ』の3機種です。
フィルムシミュレーション使い分け、撮り比べ<2>
<2>では、3つの作例を比較しました。
その中で、自分が気に入ったベスト3を私の画像の見方とともに紹介しました。クラシックネガはフィルム写真を見ていた方には刺さるフィルムシミュレーションですし、作例によって私が気に入ったフィルムシミュレーションは違っていました。
フィルムシミュレーション撮影の機材と場所
撮影モード
・モード:絞り優先モード
・ホワイトバランス:AUTO
・Jpeg撮って出し(後からの補正なし)
撮影に使ったレンズ
今回は、
広角の単焦点レンズ:フジノンレンズ XF18mmF1.4 R LM WR
中望遠の単焦点レンズ:フジノンレンズ XF56mmF1.2 R
で撮影しました。
『XF18mmF1.4 R LM WR』は、35mm換算で27mmでスマホくらいの画角で、広く撮影したい時に使い、
『XF56mmF1.2 R』は、35mm換算で84mmで、ポートレート用の画角となっています。ボケが綺麗なレンズなので、ボケを強調したい時に使いました。
フィルムシミュレーションについて
今回は、モノクロ系、セピア系を除く9種類を比較しました。
その9種類は、
・PROVIA/スタンダード
・Velvia/ビビッド
・ASTIA/ソフト
・クラシッククローム
・PRO Neg.Hi
・PRO Neg.Std
・クラシックネガ
・ETERNA/シネマ
・ETERNAブリーチバイパス
です。
/の右側にどんなモードなのか概略を書きました。
撮影場所
東京の都心部、皇居の近くです。
フィルムシミュレーション比較作例1
トータル5つめの比較作例になります。
▼PROVIA/スタンダード
▼Velvia/ビビッド
▼ASTIA/ソフト
▼クラシッククローム
▼PRO Neg.Hi
▼PRO Neg.Std
▼クラシックネガ
▼ETERNA/シネマ
▼ETERNAブリーチバイパス
撮影していて感じたのが、X-S10につけたレンズ『フジノンレンズ XF56mmF1.2 R』のボケが綺麗なこと。手前の花から続いていく花がボケていく感じが素敵で、『フジノンレンズ XF56mmF1.2 R』をとても気に入りました。
この写真での私の気に入ったフィルムシミュレーションのベスト3をご紹介します。
No1:PROVIA/スタンダード
レンズのボケもいきていて綺麗で、濃いピンクとグリーンで、花が映えています。黒もそこまで締めていなくてやわらかく。花のふんわか感がよいです。
No2:PRO Neg.Hi
ピンクというより紫色の花に表現されています。黒が締まっているので、少し硬い感じになりますが、その黒が花のはかなさを感じさせられます。
No3:クラシックネガ
昔みた写真の色が出ているのだと思うのですが、ノスタルジーを感じさせてくれます。
Velviaもぱっと見は良いのですが、私としては色がのりすぎていて、そこまで盛らなくてもいいと感じました。
フィルムシミュレーション比較作例2
作例の2つめです。
▼PROVIA/スタンダード
▼Velvia/ビビッド
▼ASTIA/ソフト
▼クラシッククローム
▼PRO Neg.Hi
▼PRO Neg.Std
▼クラシックネガ
▼ETERNA/シネマ
▼ETERNAブリーチバイパス
イチョウの黄葉と、その奥中央の赤みがかったビル、そして青い空と、色が豊富な時期でした。
主役は手前にある黄葉したイチョウと奥のビルとの、自然と人工物のコントラストです。奥へ視線が行くと赤いビル見えてきて、ビルとビルの隙間へ視線が行って青い空に気づいて上を見ると空が広がっている。という感じ見てほしいと思って撮りました。
この写真の私の気に入ったベスト3は、
No1:ASTIA/ソフト
ちょうどいい色のり。実際のイチョウの黄色をすこし誇張していると感じますが、解像感もあって綺麗な写真になっています。
No2:Velvia/ビビッド
鮮やか! 旅行雑誌の観光写真のような出来栄え。撮影の意図した青空がしっかりと出ているのがポイントです。ただし、色は誇張しすぎかなぁと感じます。
No3:クラシッククローム
無理に明るくしようとしていない、イチョウの黄色も適度に色がでていて、色全体が落ち着いていてシックな都会の感じがでています。
Pro Neg. Hiも、空の色が、彩度が乗り過ぎていなくてパステル調で落ち着いた感じになっていていいと感じました。この写真ではASTIAの彩度を少し落とした感じになっています。
フィルムシミュレーション比較作例3
作例3では、芝生のグリーンの色合いと影を見てみます。
▼PROVIA/スタンダード
▼Velvia/ビビッド
▼ASTIA/ソフト
▼クラシッククローム
▼PRO Neg.Hi
▼PRO Neg.Std
▼クラシックネガ
▼ETERNA/シネマ
▼ETERNAブリーチバイパス
一面緑色の芝生と、その芝生に映った松の影が面白く、綺麗だったので撮影しました。晩秋の日の光は強くなく、やわらかい影になっています。
この写真で、私が気に入ったベスト3は、
No1:クラシックネガ
狙った意図とは違いましたが、クラシックネガの写真を見た時に、報道されている昔の写真の印象から来るのか?、懐かしさを感じてしまいました。子供のころに芝生で遊んだ写真が蘇る感じです。
No2:ASTIA/ソフト
皇居の近くの芝生なら、自然な色合いが好みです。これらの写真の中で色が一番自然に感じました。諧調のやわらかさも感じました。これがサッカー場の芝生ならVelviaの方が良いと思います。
No3:ETERNAブリーチバイパス
夏の時期でもう少しコントラストのある影なら、もっと良い感じになったと思います。色が抜かれて、コントラストも上がることで影の形が生きてきます。色が世界から抜かれたてフィルタを通してみている非日常感があり、気に入りました。
こんなシンプルな写真でも、懐かしさや、非日常感を感じるなど、フィルムシミュレーションは人に訴える力をもっていると思います。素晴らしいです。
フィルムシミュレーション<3>のまとめ
3枚の写真で、それぞれNo1になったフィルムシミュレーションは、
1枚目:PROVIA/スタンダード
2枚目:ASTIA/ソフト
3枚目:クラシックネガ
でした。
3枚目でも書きましたが、フィルムシミュレーションは、人の感情に訴えてくる、記憶に触れてくる、そんな力があると感じます。
クラシックネガは、はまると心にグッときます。
フィルムシミュレーションの使い方
フィルムシミュレーションの使い方ですが、PROVIA/スタンダード、Velvia/ビビッド、PRO Neg.Hi、ASTIA/ソフトが安定していて、どれかを選べば満足いく撮影ができそうです。
そこへ、クラシックネガとクラシッククローム、ETERNAブリーチバイパスがあることで、アクセントのある撮影もできる感じです。
ETERNAは動画向けのフィルムシミュレーションですが、低い彩度と軟調のため、私的には写真では使わないと感じています。撮影した写真の中で良いと感じたのがほとんどありませんでした。
PRO Neg.Stdは、Pro Neg. Hiにグレーのベールが1層かかる感じで、Pro Neg. Hiを気に入っているので、私は使わないかなと考えています。
おすすめのカメラ
おすすめのカメラとしては、最新の18種類のフィルムシミュレーションが入っていて2021年11月に発売になった『FUJIFILM X-T30Ⅱ』です。『X-S10』と同じセンサーとエンジンなので同じ画像が撮影できて、価格がX-S10より2万円以上価格が抑えられています。チェックしてみてください。
▼FUJIFILM X-T30Ⅱボディ
『FUJIFILM 画質完全読本』というFUJIFILMのカメラのフィルムシミュレーションを含む画質全般を紹介している本がおすすめなので、是非チェックしてみてください。