夢うさんブログ ~自然が好き~

森林セラピーガイドで茶道家、写真撮影大好きな”むうさん”による、自然体感レビューブログです

【硫黄岳②:雪山登山レビュー】根石岳~東天狗岳、そして硫黄岳へ~八ヶ岳の主峰赤岳を見に

こんにちは むうさんです^^

前回に続き、根石岳山荘に泊まっての雪山の硫黄岳登山です。

硫黄岳

硫黄岳

2025年2月末の山行です。

根石岳山荘

根石岳山荘は、天狗岳からコースタイムで20分の根石岳から10分ほどの場所になり、稜線上の鞍部にあるため、風の通り道で、強風が吹くことで知られています。

尾根の鞍部にある根石岳山荘(2月上旬撮影)

尾根の鞍部にある根石岳山荘(2月上旬撮影)

2月上旬に天狗岳に登ったときは全面雪に覆われていましたが、2月末の今回は雪がだいぶ無くなっていました。

右にあるのが根石岳山荘

右にあるのが根石岳山荘(今回:2月末撮影)

根石岳山荘は、ずっと営業しているわけではなく、冬の間は毎週金、土、日の3日間だけ泊まれます

左が本館 右が別館(根石岳山荘)

左が本館 右が別館

根石岳山荘は、建屋が2つあり、一つは食堂と寝床がある建屋(本館)、もう一つはトイレと談話室と寝床がある建屋(別館)です。

こちらは受付のある本館

こちらは受付のある本館

本館と別館は、外に出て屋根のある廊下でつながっています。

私は別館でした。本館は食堂で多くの人が話しをしていて、騒がしいほどでしたので、別館で良かったです。

別館の談話スペース

別館の談話スペース

別館の談話スペースは、寝床と同じ部屋なので騒ぐ人もおらず、山の話をゆったりと情報交換しました。
また、別館はトイレも建屋内にあるので、外にでなくてすみました。特に夜に外に出るのは辛いので、もう一度泊まるとしても、別館が良いです。

本館の受付

本館の受付

最初に本館に入って、奥にある受付で会計を済ませます。すると、すぐに部屋へ案内され、休憩できます。

軽食やドリンクのメニュー

営業中は、時間帯に関係なく軽食やドリンクに対応してもらえるので、過ごしやすい山小屋です。景色を見ることのできる屋内テラス席もあります。

夕食は、17:15〜と、18:30〜に分かれていて、夕陽を見たかったので18:30〜にしてもらっていましたが、外はガスガスで疲れてもいたので、外にはでませんでした。

根石岳山荘名物のカツ煮(夕食)

根石岳山荘名物のカツ煮(夕食)

夕食のメニューは、根石岳山荘名物のカツ煮、固形燃料で温めてくれています。雪山で、熱々の物を食べられる贅沢を実感しました。消灯は20時でした。

硫黄岳 雪山登山<2日日>

根石岳での日の出

根石岳山荘の起床は5:00です。
日の出が6:09なので、丁度良い時刻に起きれました。すぐに準備をして、根石岳に向けて出発です。
昨日の強風が嘘のように、風が収まっていました

根石岳山頂に到着

根石岳山頂に到着

10分ほど登り、5:40頃に根石岳に到着しましたが、他に人はいません。
超快晴の中、独り占めの根石岳山頂で、私は日の出までの空の色の変化を楽しみ、撮影しながら日の出を待ちました。

日の出前の空

正面に西天狗岳、東天狗岳、少し遠くに硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳、遠くに甲斐駒ヶ岳と、日の出に染まる山々を見ながら、最高の時間を過ごしました。

硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳

硫黄岳、赤岳、阿弥陀岳

日の出は、山小屋に泊まる醍醐味で、これを見て撮るために私は泊まっています。

結局、根石岳山荘に戻ったのは6:30朝食は6:15〜で、朝陽を見て遅れる分にはいいですよ、と言われていましたが、私が最後の1人で、お願いして朝食を出していただきました

東天狗岳への稜線

朝食後、準備をして、東天狗岳へ出発です。

根石岳~東天狗岳への稜線を歩きたかった

根石岳~東天狗岳への稜線を歩きたかった

前日にチェーンスパイクで行けないか?談話室で相談しましたが、東天狗岳から下りる時に狭い箇所があるので、風が強いとチェーンスパイクだと危ないとアドバイスされました。そのアドバイスに従い、アイゼンを履いて出発です。

崩落地を補修した金属の橋渡し

崩落地を補修した金属の橋渡し

根石岳を通り、東天狗岳へ。東天狗岳の直前に崩落地を補修した金属の橋渡しがあり、ここも細いですが鎖があるので、怖さはないです。ただ、この先のアイゼンを履いた理由の狭い箇所は、両側が切れ落ちていて少しビビりました

金属の橋渡しより東天狗岳へ進んだ道が狭い

橋渡しより東天狗岳へ進んだ道が狭い(写真中央)

根石岳山荘に泊まらずに、桜平ゲートから入って黒百合ヒュッテに泊まろうとした方が、2025年3月に滑落して死亡しました。疲れがあったり、風が強かったり、ガスが出ていたり、コンディションによっては相当難しくなるので、根石岳山荘に泊まらない限りは通らないほうが良いと思いました。

東天狗岳

前回、初日、2日目に登頂し、今回で今年3回目の東天狗岳です。

東天狗岳山頂

東天狗岳山頂

蓼科山などを見ると、2月上旬に天狗岳へ登った時より、かなり雪が減っていました。

蓼科山、北横岳の雪がかなり減っていた

中央にある蓼科山、北横岳の雪がかなり減っていた

八ヶ岳で綺麗な雪山を見るなら2月上旬までなのかな?、来年はそうしようと思います。

箕冠山〜夏沢峠

東天狗岳に登ったのは、根石岳から東天狗岳の道を歩いて見たかったからなので、さっさと来た道を戻り、根石岳を越え、箕冠山へ行きます。

根石岳山頂

根石岳山頂

昨日は登るのが辛かった箕冠山、ここから夏沢峠までは、樹林帯で下りなので楽々です。
ただ、この日の送迎車の待ち合わせ時刻は桜平ゲートに14:30、夏沢鉱泉で14:00までに荷物を預けないといけないので、時間をしっかり管理しないとでした。

夏沢峠へも日が指して気持ちが良い

夏沢峠へも日が指して気持ちが良い

夏沢峠に着いた時点で、ほぼ予定通りの時刻で、天候は快晴、風も風速10m/sに全く届かないそよ風と最高です。

硫黄岳

昨日のつらい登りとは一変して、広がる景色を見ながらの楽しい登りとなりました。

幅が広い登山道

幅が広い登山道

昨日は風が強かった雪の着いていない岩場も、たいした風でなく、硫黄岳は天候で全く違う、優しい山となっていました。

岩とミックスの場所も広いので難しくない

岩とミックスの場所も広いので難しくない

トレースもしっかりと着いていて、危ない箇所もなく、夏山を登っている感じです。
山頂に着くと、これが硫黄岳だったんだ!と思い知らされました。

硫黄岳山頂

硫黄岳山頂

素晴らしい360°の眺望です。

ドンと迫ってくる赤岳と阿弥陀岳などの南八ヶ岳。

赤岳と阿弥陀岳

赤岳と阿弥陀岳

南アルプス、御嶽山、北アルプス、蓼科山など北八ヶ岳、浅間山。

御嶽山

御嶽山

北アルプス(中央が槍ヶ岳)

北アルプス(中央が槍ヶ岳)

天狗岳や蓼科山など八ヶ岳の北部

天狗岳や蓼科山など八ヶ岳の北部

これ以上はないという景色でした。

大きな硫黄岳の山頂を、あっち行っては写真を撮り、そっちに行っては写真を撮りと大忙しでした。
もう少し山頂にいたかったですが、送迎車の時間があるので下り始めます。

目の前に壮大な景色を見ながらの硫黄岳からの下山とても贅沢な時間でした。

夏沢峠〜桜平ゲート

夏沢峠でチェーンスパイクに履き替え、休憩をして、桜平ゲートに向けて出発です。

夏沢峠からみた硫黄岳

夏沢峠からみた硫黄岳

ここからは、ひたすら緩やかな下りです。

樹林帯の中、ゆるやかな下り

下から登ってくる人が来たらトレースからズレるので多少踏み抜きながら、待って道を譲り、と樹林帯の中を下りていくと、オーレン小屋から夏沢鉱泉へ到着です。

夏沢鉱泉で荷物を預けます

ここで、荷物を整理した後に預けて、桜平ゲートへ行きます。

超強風の天気と最高の天気で登った硫黄岳。2日間、色々と経験のできた山行でした。

おすすめの登山グッズ

SWANSサングラス~日帰りも夏山も雪山にも

SWANSのサングラスをずっと使っています。

SWANS サングラス【OUTLAND BAATARA OL-110 CSK】

SWANS サングラス【OUTLAND BAATARA OL-110 CSK】

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※山本光学(SWANS)ホームページより抜粋:https://swans.co.jp/faq/detail/6/

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▼『SWANS OUTLAND BAATARA OL-110』レビュー記事

おすすめのサングラスです。是非チェックしてみてください。

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amazonはOL-106ですが、楽天とYahooはOL-110

雪山登山の本のおすすめ

雪山初心者で、雪山の技術的なことや雪山のコースがわからないので、YouTubeと本で、雪山について学びました。

YouTubeは偏った情報になっているのと、本当に正しいのかわからないです。ですから本で学ぶことも重要でした。
そこで私は、本で学んで、かつYouTubeで映像を見て本で学んだことを確認するようにしました。

最初の一冊なら、雪山の登山コースが丁寧に説明してあり、技術についてもわかりやすく記述されている『雪山登山 野村仁著』が、おすすめです。
より技術的に詳しく、高度なことを学ぶならヤマケイ登山学校 雪山登山 天野和明著がよいと思います。

▼雪山登山 野村仁著

▼ヤマケイ登山学校 雪山登山 天野和明著

雪山グローブ:ラックナーグラブとイスカ ウェザーテック オーバーグローブ

雪山を始めるにあたって、最も悩んだのがグローブです。
雪山に行く前からグローブ沼にどっぷり浸かってしまって、悩み、色々と買ってしまいましたが、行き着いたのがラックナーグラブイスカ ウェザーテック オーバーグローブの組合せです。

『ラックナーグラブ』

『ラックナーグラブ』

『イスカ ウェザーテック オーバーグローブ』

『イスカ ウェザーテック オーバーグローブ』

私が行くレベルの雪山なら、下の雪山に必要な機能を全て持っていて、雪山グローブはこれだ!という結論に至りました。

雪山グローブに必要な機能

①風をシャットアウト:暴風の中でも歩けるように

②保温機能:凍傷にならない、手が寒くて動かなくならない

③手で作業ができる:アイゼン装着、カメラ操作など

④インナーグローブ単体で使える:オーバーグローブなしで使用可

⑤濡れたら交換できる:濡れたグローブは凍傷になるので使えない

上記以外も、『ラックナーグラブ』は、未脱脂で油分を多く含んでいるウールを使用していて濡れに強く、厚いので保温性も高いのです。

『イスカ ウェザーテック オーバーグローブ』は、防風性が高く、これをつけるだけで風がなくなり暖かくなります。

サイズ感ですが、ラックナーグラブがMなら、イスカ ウェザーテック オーバーグローブもMでちょうど良いサイズ感となります。

▼雪山グローブ レビュー記事

雪山のグローブに悩んでいるなら、この組合せで、マイナス18℃の風速15m/sまで全然問題なく(それ以上かもしれませんが経験なし)、使い勝手もよいおすすめの雪山グローブです。是非チェックしてみてください。

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