こんにちは むうさんです^^
写真を撮る時に悩むのが『構図』です。
目の前の被写体を、格好よく撮りたい、主役を目立たせたい。
などと思いますが、なかなか上手く撮れません。
『名画から学ぶ 写真の見方・撮り方 塚崎秀雄著』は、名画から写真にも応用できる構図を紹介してくれていて、とても参考になりました。
今回は、写真の構図を名画の視点からまとめた『名画から学ぶ 写真の見方・撮り方 塚崎秀雄著』をご紹介します。
名画から学ぶ 写真の見方・撮り方の特徴
①27の構図を掲載
②それぞれ、絵画2つ、写真を3つで、詳しく解説
③作例が美しく参考になる
④各絵画の「名画 こぼれ話」が面白い
①27個もの構図を紹介してくれていますので、手元に置いておき、撮影時や撮影した写真を振り返るとき、写真集を見るときに、閲覧するという使い方もできます。
②そして、一つひとつの構図について、深く詳しく書かれていますので、単なる構図集ではなく、読むごとに学びのある本になっています。
③ひとつの構図に3つの写真が掲載されていて、それぞれが別のジャンルの写真で、かつ、作例が美しいので、自分も!と撮影意欲も湧いてきます。
意外と私にとって大切だったのが、④の「名画 こぼれ話」でした。
絵画についての豆知識となる「名画 こぼれ話」は、絵画に元々興味のない私でも、楽しく読めます。
例えば、表示の絵画は、フェルメールのいう画家の作品なのですが、『フェルメールというと、独特の青色が印象的で、その青はフェルメール・ブルーなどと呼ばれています。この青は、ラビスラズリという、ツタンカーメンの黄金の仮面にも使われた高級顔料です。』
ちょっとした記事なのですが、興味が湧いてきて、読み進めるのに、一役買っています。
名画から構図を学ぶメリット
前に、『絵を見る技術 秋田麻早子著』を読んで、その考え方が写真撮影の参考になると感じていました。
↓『絵を見る技術 秋田麻早子著』ブックレビュー
まさに、今回紹介する『名画から学ぶ 写真の見方・撮り方』は、名画の構図を、どう写真に応用するのかを教えてくれる本です。
この本の最初に、“なぜ名画から学ぶのか”が書かれているので、抜粋して紹介します。
①写真より絵画の方が、歴史が長いため、より多くの観賞・競争・研究がされている。そうした中で生き残ってきた名画には普遍的な価値がある可能性が高い。
②そもそも写真は絵画から生まれていることや、同じ2次元の画像表現であるため、必要な技術が似ている。
③絵画の方が、偶発性が少ないため、意図が明確となりやすい。
私は、③が一番感じる所で、絵画は画家が、意図をもって書いているので、構図も完璧に決めることができます。
写真だと、入れたくないけど、どうしても外せなかったなどが、あったりします。
ですから、美しく感じる絵画の共通点があり、その構図を学びやすいと感じるからです。
ただ、筆者は、写真の良さとして、「偶発性」をあげています。たまたま、飛んでいる鳥が入って、その「偶発性」から「希少性」がでることもあるからです。
名画から学ぶ 写真の見方・撮り方 内容・目次・作例
1.主題を示すための基本
2.配置(構図)
3.ビジュアルウェイト
4.リズム
5.奥行表現
『2.配置(構図)』が、配置、レイアウトだとすると、その前に、サイズと向き、コントラスト、配色、リーディングラインという、基本的なことを『1.主題を示すための基本』で、教えてくれています。
それぞれの項目に対して、概要と、2つの絵画での具体的な説明、3つの写真の作例紹介と説明が、されています。
この本は、どの項目も、この構成で丁寧に説明されています。
ただ、その時はわかったつもりでも、実際に学んだことを使って撮影しないと身につかないです。
ですから、頭で理解する本というよりも、何度も見返しながら、試してみて、身につかせる使い方だと思いました。
『2.配置(構図)』では、様々な構図を教えてくれます。
これだけ、絵画と写真を分析するのは大変だと感じる密度の濃い内容です。
・感情を表現する構図
・日の丸構図
・三角形構図
・逆三角形構図
・対向構図
・額縁構図
・等分割構図
・ラバットメント構図
・斜線・対角線構図
・S字構図
・アルファベット構図
・黄金螺旋
・黄金比構図
・白銀比構図
この構図をすべて使えるようにするのは大変!というか、いますぐは無理そうなので、写真の構図の分析法を学んでおこうと、切り替えました。
日の丸構図の作例です。
撮影した写真を、セレクトするときや、現像する時に、写真を分析する力は、生きると思うので。
斜線構図はものを撮るときによく使います。
『3.ビジュアルウェイト』は、絵画を見る技術でも紹介されていたので、ある程度理解できていましたが、具体的な写真による分析と、写真での表現の仕方について、とても参考になりました。
そして、私にとっては、
『4.リズム』では、新たな発見がありました。
リズムとは、画面内に視覚的共通点を複数作り、それを生かす方法で、確かに、自然と撮影したくなります。
リズムの作例
写真撮影を上達したい! 上手になりたい!と私は思って、構図を身につけようとしています。構図で写真は全然違うので。
構図を学んで、写真をうまくなりたい方に、『名画から学ぶ 写真の見方・撮り方 塚崎秀雄著』はおすすめな本です。是非、チェックしてください。