こんにちは むうさんです^^
ミニ盆栽の作り方、お手入れが詳しく書かれている本!というと、この『群境介のミニ盆栽コツのコツ』が一番です。
何しろ、細かく、かゆいところに手が届くコツの数々が、ぎっしり詰まった本です。
ミニ盆栽を始めて、分からないことが多い、どうしたら盆栽をミニに、小さいままにできるのか?一年目の手入れは?苗を買ったらまず何をすればいいの?など、知りたいことがしっかりと書かれている、おすすめの本をレビューします。
ミニ盆栽コツのコツの特徴と目次
まえがきより
"ミニ盆栽は特別なものではなく、小さな鉢植えの感覚でだれもができ楽しめる。タネをまいても、一年生くらいの小さな苗を購入しても、ニ〜三年で趣ある樹形に持ち込むことができるし、花や実、春の芽吹きや秋の紅葉の美しさも味わえる。"
筆者の群境介さんが書いているように、ミニ盆栽ははじめてみると面白くてハマります。
そんな『群境介のミニ盆栽コツのコツ』はというと、
・細かく詳しい具体的な説明
・見返しやすい構成
・ミニ盆栽への愛情
イラスト
写真の方が実物でわかりやすいのではと思われるかもしれませんが、余計な情報がカットされ、ポイントが押さえられたイラストが非常にわかりやすいです。
このイラストでもわかりますが、イラストのまわりに細かくコツのコツが書かれていて、非常に具体的にわかるのです。
こういう感じで、豊富なイラストと説明があるので、読み返したくなるのですが、帯が色分けされていて、見たい箇所へすぐいけるようになっています。
ミニ盆栽への愛情
ミニ盆栽の面白さを筆者は、
"ミニ盆栽づくりのおもしろさは、小さな鉢で小さな古木をつくることにある"
大地の木とは異なり、根、幹肌、枝ともに古相があらわれる。と書いています。
小さいという制約のある場所で育てられる、早く年をとるのでしょうか?それは、育てる私たちにとってはいいことで、早く楽しめます。
わたしの実感としても、育てている感じられる樹木の成長速度がミニ盆栽にはありますから、筆者の言う通りなのでしょう。
"「枯らさず、小さく」は簡単なようで最初は難しい"
おっしゃる通りで、コナラはことごとく枯れました。
クヌギが枯れないのは、私は、初心者ですから、手入れが良いわけではなく、どんぐりの栄養がまだあるからだけなのかと思っています。クヌギの持つ生命力が凄いのでしょう。
まだまだ、ミニ盆栽初心者ですから。
初心者の私は、コナラを枯らせてしまいました。そんな悔しい記事ですが、ご覧ください。
目次
1.ミニ盆栽のすすめ
2.枯らさず長く持ち込むコツのコツ
3.素材の入手、育て方のコツのコツ
4.樹形をつくるコツのコツ
5.改作を楽しむコツのコツ
6.飾って鑑賞コツのコツ
7.樹種を楽しむコツのコツ
ミニ盆栽に関するあらゆることのコツのコツが書かれています。おそらく……。私は初心者ですから、でも本屋で一番詳しい本でした。
1.ミニ盆栽のすすめ
盆栽と、ミニ盆栽の違い
ミニ盆栽は、”狭いスペースで十分、素材も安価。3〜4年すればもう鑑賞できる姿になる。
しかも、普通の盆栽に比べ、ただ小さいだけで四季折々の風情はなんら変わらない。”
と筆者はミニ盆栽を勧めてきます。
そんな筆者が、
ミニ盆栽と盆栽の違い、樹形、おすすめの木、ミニ盆栽を小さく育てるポイント、春夏秋冬の季節ごとの作業の流れなど、ミニ盆栽の全体像をイラストを使って分かりやすく説明してくれています。
最初に全体像を教えてくれると、初心者は助かります。
育てる上で、何ができて、何が大切か、を知らないままだと、無駄なことばかりしてしまい、いつの間にか重箱の隅をつついていることになりかねません。
樹木の生命を預かるのですから、しっかりと知っておきたいです。
ミニ盆栽は向いている樹木
ミニ盆栽に向いている樹木が、やはりあるようです。
つくりやすい木として、トウカエデがあるとのことなので、なんとか種を手に入れて、種から育てようと、考えています。
つくりやすい木とは、「少々の無理にも耐える丈夫でなが餅する木」だそうです。
ですから、初心者向きの木でもあり、トウカエデは、「大きな傷もよく肉巻きし、切り込むほどに小枝も増す。芽摘みや葉刈りなど一年を通じた作業を覚えれば長く持ち込める」
ということなので、初心者が最初に葉刈りや芽摘みなどの作業を覚えるのにはうってつけです。
トウカエデは、「よく紅葉する」ので、楽しめそうです。始める前からワクワクしてきました。
ミニ盆栽に向いている樹木かわからないまま始めたクヌギ。そのクヌギのミニ盆栽を育てるチャレンジ記事を書いていますので、ご覧ください。
教えてもらわないとわからないコツ
教えてもらわないと分からないコツがたっくさん書かれています。
タイトル通りのコツのコツ
植え替えのやり方とコツ、具体的な用具(植え替え用具、整姿用具、せん定用具)や、素材の購入と採取の仕方。採取してはいけない場所も書かれています。
種を蒔いて、1年目、2年目、3年目と変わっていく手入れのこと。
さらには、挿し木、取り木、接ぎ木、根伏せ、株分け、などと様々な技術が、具体的なやり方とコツと一緒に紹介されていきます。
大きくしないための葉刈りについても、ここまで詳しく具体的に書かれた本はありませんでした。
読んでいると、これも試したい、あれもやってみたいと、どんどん膨らんでいきます。
針金かけ
針金かけもどうやるのかわからなかったのですが、針金の太さの選び方、針金の種類でアルミは雑木(クヌギはこれです)松は銅線を使う、巻き方の分かりやすいイラスト、2重巻きの仕方、具体的に書かれていたので、今年のうちにトライしようと今思っています。
針金かけの時期は一年を通じて可と書かれていましたので^^
針金かけができるようになると、樹形を自分のイメージ通りに変えていくことができます。
そうなると、そのイメージをどうつくるか?
が、次の課題になります。
ミニ盆栽のイメージづくり
あらためて自然の中で生きている樹木の形、樹形を観てイメージを膨らませています。
厳しい環境で育った樹木であるほど、格好いい形になりそうです。
ですが、なかなか自然の中では出会えないことも多いので、
そのような時のために、以前ご紹介した、
39種類もの様々な樹木で紹介してくれ、初心者でも目標が持てるようになる『感じる・造る・飾る四季のミニ盆栽 山田香織著』
は様々なミニ盆栽が写真で哨戒されていて、参考にしています。
ミニ盆栽コツのコツを読み進める
4.樹形をつくるコツのコツ
幹の見方、枝の見方、根の見方、正面の決め方をイラスト入りで説明があります。
例えば、幹の見方では、27種類もの異なる幹の形をイラストで示してくれています。
特徴を分かりやすく説明してくれるイラストが、初心者にとっても、この本のとても良い所です。
また、正面とは、茶道でもお道具には正面があり、一番美しいと思う方向です。お茶碗であれば、釉薬が綺麗にタレでいる箇所などとなります。
5.改作を楽しむコツのコツ
そもそも改作が、私にはわかりませんでしたが、下の説明を読むと、雰囲気は掴めます。
「改作の醍醐味は、安価な素材をよい姿につくりかえること。」
ということです。
将来は、改作にもトライしたいです。
中級者以上の方向きでしょうか。
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6.飾って鑑賞コツのコツ
展示会で、如何に見せるかということが書かれています。私には、まだ先のことの気がします。
7.樹種を楽しむコツのコツ
松柏類は、
クロマツ、ゴヨウマツ、シンパク、トショウ、アカマツ、エゾマツ
雑木類は、
トウカエデ、ヤマモミジ、ケヤキ、ブナ、ヒメシャラ、クマシデ、
花物は、
ウメ、サツキ、フジザクラ、レンギョウ、ボケ、チョウジュバイ、
実物は、
ウメモドキ、ヒメリンゴ、ミカイドウ、エゴノキ、カングミ、ピラカンサ
それぞれ1ベージにビッシリとコツのコツが書かれています。
『群境介のミニ盆栽コツのコツ』
●かゆいところに手が届く
・小鉢に植えて用土の飛散や水切れに不安があるとき:”表土上にミズゴケを敷く 木綿糸でミズゴケをしばっておくと用土が飛散しない”
・水やり:”木の生育を観察する目安でもある。乾きの鈍い木は根の活動も悪いためで、そんな木に追い打ちをかけるような多水は禁物。乾いてからやるなど気をつかいたい。”
針金を巻く時の銅線の使い方も細かく説明されています。
・銅線の焼き方:”銅線はそのまま使うとかたいので一度火を通すとよい 青火が全体を通ったらすぐ水につける”
・挿し木、取り木、接ぎ、根伏せ、株分けと高度なテクニックについても、
根を植えると成長しますし、木の枝を接ぐとつながります、その具体的なやり方が書かれています。
ほんとに、かゆいところに手が届く内容なので、大満足の本でした。
ミニ盆栽へお誘い
あらためてこの本の特徴はというと、下の通りです。
・細かく詳しい具体的な説明
・見返しやすい構成
・ミニ盆栽への愛情
本書のまえがきには、この本がどういう本か書かれていて、実際にまえがきでの宣言通りの素晴らしい本です。
「本書は、ミニ盆栽全般にわたる解説書として、ミニ盆栽つくりの基本作業を分かりやすくカラー図解し」
その通りで、作業が非常に具体的に書かれていて、カラーのイラストでわかりやすくなっています。
「まったく初めての方でも、本書を参考にしていただければミニ盆栽を楽しめると思う」
私は初心者ですが、「ミニ盆栽を始める方が理解できることをつねに念頭において書いた」とあるように、細かく、詳しく、それでいてポイントを押さえてやさしく書いてあるので、読み進めて、理解する気に馴れる本です。
こだわりがあっても、わかりにくい本もありますが、読んでいて、あれもやりたい、これも試してみたいと楽しくなる本です。
「初心者の方は、ただちに本書のすべてを理解することはむずかしいかもしれない」
おっしゃる通りで、理解できまない所がたくさんあるので、これから経験を積んで、理解をしようと思います。
「最初はざっと目を通し、次に自分が直面している項目を熟読していただきたい。そうするうちに、すべての項目が密接に関連していることに気づかれるはずである。」
今まで読んだ本の中で、一番具体的で、内容が濃いです。まだまだ理解できませんが、きっとわかってくると全体のまとまりが見えてくるのだと思います。
かゆいところまで手が届く、細かく詳しく、そしてたくさんのコツが書かれた本書はおすすめです。是非、チェックしてみてください。