こんにちは むうさんです^^
前回のブログでは、16名のTwitterで活躍されているフォトグラファーさんの写真を集めた『Twitter発 写真が好きだ。 芸術新聞社/編』を紹介しました。
▼Twitter発 写真が好きだ。紹介記事
【刺激!】『Twitter発 写真が好きだ。』は、SNSフォトグラファー16名の素敵な作品集
その本の最初に紹介されているのが、岩倉しおりさん
その本の中で、岩倉しおりさんは、次のように語っています。
「こんな世界だったらいいなという気持ちを込めて撮っています。でもその光景は実際に存在していて、どこにでもありふれていて、どこにでも美しくなる瞬間がある」
そんな岩倉しおりさんの写真集
『さよならは青色 岩倉しおり』を、今回はご紹介します。
岩倉しおりさん
使っている機材
『さよならは青色 岩倉しおり』には、岩倉しおりさんご自身について、書かれていないので、『デジタルカメラマガジン2021年8月号』から引用します。
私が好きなレンズとして、「カールツァイスPlanar50mmF1.4」をあげています。
「デジタルでもフィルムでもほとんど、このレンズ1本で撮影している。フィルムのときのボディはCONTAX Ariaを使っている。写真を撮り始めたときからずっとこのレンズを使っている。クリアな描写、六角形ボケも常用している理由の1つ。昼も夜もこのレンズで撮っている。」
とのことです。フィルムでも撮影されているんですね。
独特の空気感は、フィルム撮影の影響もありそうです。
写真撮影をはじめたきっかけ
同じく『デジタルカメラマガジン2021年8月号』から引用すると、
「高校時代に友人に誘われて写真部に入ったのがきっかけで写真を始めました。最初は人がメインとなるように撮っていましたが、段々と人だけでなく、人がいる空間を撮りたいという気持ちが強くなっていって、今のような写真を撮るようになりました。もともと絵を描くのが好きで、写真を撮る以前は、絵を描いていました。絵を描くよりも写真の方が表現したいものが作れるのではないかと思って写真にはまっていきました。」
友人に写真部に誘われたのが大きな転機になったようです。
▼デジタルカメラマガジン2021年8月号
さよならは青色
写真集には、春、夏、秋、冬と季節が移ろう中で、人と風景の写真、そして人が写っていなくても人を感じさせる写真たちがみせてくれます。
岩倉しおりさんチックな写真、人を入れた風景を、私は撮影していないので、真似た写真をお見せできないのですが、一応下のような自分の写真を用意しました。
▼人の気配を感じさせるベンチ
▼春の桜
▼春の息吹
▼日の落ちる河原
この写真集の写真は、人が写っている風景です。人の顔を写さないで、風景の中に人がいるといった感じです。
また、フィルムで撮影しているためか、解像感もそれほど高くなく、色も淡い感じとなっています。ですから、私の写真のようにクッキリ、コントラスト高めではない表現をされています。
さよならは青色 あとがき
この写真集の最後に、岩倉しおりさんは、下のように語っています。
写真を撮る上で大切なこと。
もちろん知識も技術もあるのだろうけど、それよりも大切なのは、
どれだけのことを見逃していないかだと私は思う。
できるだけアンテナを巡らせて、
たくさんのことを見ようとしているけれど、
きっと私もたくさんのことを見逃している。
小さい頃から何度も来ている海がきれいだったことも。
ほんの数年前に気づいたばかりだ。
夜明け前の街が青白いことも、
朝日と夕日の光の色が違うことも、
台風のあとの雲は特別なことも、
雨上がりの夕日は眩しいほどの美しさだということも、
入道雲なんて数分で形が変わってしまうことも、
影は黒いものではなくて、
雪にできた影は青いことも、
そもそ光にはいろんな種類と色があることも、
数年前の私はまったく知らなかった。
写真撮影をはじめると、実はいろいろなことを見逃していたことに気がつくというのは、まさに私も感じました。
普段、見ているようで見ていない。
岩倉しおりさんは、そのような日常の中で美しく儚い瞬間を写し取っています。
岩倉しおりさんのファンなら、手に取ってほしいですし、日常の中の美しい瞬間を切り取った写真はどなたでも楽しめ、胸に何かがこみ上げる写真集です。是非、チェックしてみてください。