こんにちは むうさんです^^
夏がますます暑くなってきていて、昼間の撮影は無理!という状態です。
ならばと、太陽の出ていない夜に撮影すれば良いと、星景写真、夏の天の川を撮影しようと考えました。
レンズは、なるたけ価格を抑えて買おうと調べ、『SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC』を、中古で2万円台で購入しました。
今回は、『SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC』の実使用レビューです。
▼SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC
- 天の川撮影に必要なレンズスペック
- SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC
- SAMYAMG 14mm F2.8はピントが合わせやすい!
- 撮影レビュー
- 『SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC』まとめ
天の川撮影に必要なレンズスペック
一般に、天の川を含む星景写真を撮影するためのレンズにはいくつか必要なスペックがあります。
画角は広角
星空は広いので、広角レンズが必要で、夏の天の川全体を撮影するなら14mm、天の川の明るい部分だけなら20mmや24mmのレンズを使います。
今回、夏の天の川の撮影が初めてだったので、まずは広い範囲の撮影をしたくて14mmにしました。
明るさ(F値)
星が出ているとはいえ、暗い夜空の撮影ですから、明るいレンズが必要です。
夜景撮影の時のようにF11に絞ることはできないので、絞り開放で使います。
それはなぜかというと、星は地球の自転運動により動いているため、星を点で撮影するには、シャッター速度を長くして露出を稼ぐことができないためです。星が少し流れて中途半端な感じで写るからです。
実際の天の川を撮影する時の設定は、
F2.8で、シャッター速度が15秒、ISOが3200〜6400です。
仮にレンズの明るさがF4だと、ISO6400〜12800となります。ノイズが増えて、カメラの実用範囲を超えるので、F値が2.8以下のレンズが必要となります。
SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC
このレンズは、画角は14mmで、F値も2.8と明るく、星景写真撮影用として有名で、低価格で画質も良く、ベストセラーのレンズです。
初めて撮影する私にはピッタリでした。
重量も550gと重くはなく、実用範囲です。
スペックは下の通りです。
対応するマウントとしては、SONY Eマウント、ニコンFマウント、ペンタックスKマウント、キヤノンEFマウントがありますが、 私は、キヤノンとSONYのカメラを持っているので、EFマウントにしました。
キヤノンのミラーレスカメラEOS RPでも、SONYのα7RⅢでもマウントアダプターで使えるからです。
▼マウントアダプターレビュー記事
【検証】SIGMA MC-11:SONY α7RⅢにEFレンズを装着~
【レビュー】キヤノンEFをRFへ『マウントアダプター EF-EOS R』
一つ注意点としては、14mmになると出目金になるので、フロントのフィルターは使えないことです。
そのため、ソフトフィルターを使う場合は、レンズ後方のマウント部に両面テープで貼り付けて使うのが、このレンズの定番の使い方となります。
SAMYAMG 14mm F2.8はピントが合わせやすい!
星空で難しいのがピント合わせですが、このレンズのピントリングが秀逸なので、ピントを合わせやすいのです。
①ピントを動かすのに、ピントリングの大きな動作幅でもピントの動きが小さいので、微妙なピントが合わせやすい。
②目盛りがあるので、合わせながら元にも戻りやすい。また、一度合わせれば、次からは無限遠ならいくつとわかっているので、毎回ピントをあわせなくても良くなる。
③適度な重さがありズレにくく、微妙なピントを合わせやすい。
マニュアルフォーカスレンズだけに、フォーカスを合わる操作性が優れているんですね。
②の毎回ピントを合わせなくても良くなることについて説明すると、下の写真の通りピントの目盛りがあります。
星を撮影するときは、無限遠にピントを合わせるのですが、一度無限遠に合わせてその目盛りを覚えておけば、次からはその目盛りに合わせるだけとなるので楽なのです。
▼SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC
撮影レビュー
撮影場所
夜空の綺麗な北アルプスに行って撮影してきました。テント泊装備とカメラ機材を入れると、そこそこの重量になるのですが、撮影したくて軽い足どりで登ってきました。
撮影した写真は下の通り。
天の川が綺麗!に、撮影できました。
バッチリです。
撮影のポイントは、下に書いた通りですが、特段難しくはありません。
カメラの設定
カメラの設定のポイントは下の通りです。
①Mモードにして、シャッター速度、絞り、ISO感度をそれぞれ手動で設定する(設定値は後述)。
②ファインダーではなく、モニター表示にする。
③三脚に載せて2秒タイマー/レリーズを使う。
④後でノイズ処理をしやすくするために、RAW撮影で非圧縮にする。
⑤SONYのカメラならブライトモニタリング(暗い場所でもモニターに明るく映す機能)をつかって構図を決める。
撮影条件
シャッター速度の決め方には、250ルール(500ルール、200ルールなど他にもありますが、私は250ルールを採用しました)というものがあり、星を点で撮影するには250÷画角より短くする必要があります。
14mmなら250÷14=約18秒となります。
今回は、しっかりと点にしたかったので、シャッター速度を15秒と短めにしました。
また、絞りはF2.8、ISO感度は3200で撮影しました。
ピント合わせ
ピント合わせは、モニターに明るい星を入れて、拡大表示した後に、ピントリングを回して、その星が一番小さくなるように合わせます。大きいとボケているということなので、小さく写るのがピントが合った状態です。そして、それが無限遠なので、2回目からは、その目盛りを覚えておくか、印をつけておけば、わざわざビントを合わせる必要はありません。
自宅では、星が見えず、私はこの場で合わせました。
天の川撮影に必要なその他の機材
撮影してみて
この時にわかったのが、レンズヒーターは必須だということ。
撮影してしばらくして、レンズフードを触ってみると水滴がついていて、レンズが曇っていました。慌てて、テントに戻り、レンズヒーターで温めて水滴を除き、そのままレンズヒーターを付けたままで再度撮影しました。
レンズヒーターは持って行っていたのですが、三脚の準備やレンズ交換、ヘッドランプの準備などやることが多く、ついレンズヒーターのことを忘れて撮影を始めてしまい失敗しました。
2千円台とお手頃価格のレンズヒーターで十分でしたので、レビューのリンク先を貼っておきます。
▼COOWOO レンズ ヒーター 実践レビュー
COOWOO レンズ ヒーター 実践レビュー:レンズ面の結露防止に使いやすく、低価格でおすすめ!
▼【改良バージョン】COOWOO レンズヒーター
もう一つ必要なのが、ヘッドランプで、赤く光るものが必要です。
目が暗闇に順応しても、白い明るいライトだとリセットがかかってしまうからです。また、他に撮影者がいる場合に、迷惑をかけないようにするためでにも、赤いランプ必要です。
▼ブラックダイヤモンド『ストーム500-R』レビュー
ブラックダイヤモンド『ストーム500-R』~500ルーメン!と最高に明るいヘッドランプ
▼ブラックダイヤモンド ストーム500-R(色:ブラック)
『SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC』まとめ
最後は、天の川の撮影に必要なレンズ以外の機材の話になりましたが、レンズが良いことが大前提です。
『SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC』は、星景写真撮影のために十分な性能がある、コスパの良いレンズでおすすめです。是非、チェックしてみてください。
▼SAMYAMG(サムヤン)14mm F2.8 ED AS IF UMC