こんにちは むうさんです^^
写真を上達させたいと、撮影に行きつつ、写真撮影に良い本はないかと、探しています。探していて出会ったのが『いい写真を撮る100の方法 鹿野 貴司著』です。
カメラの一般的な使用方法などを説明する本ではなく、
いい写真の撮るためにどう考えればいいのか?
どんなトレーニングがあるのか?
構図をどう決めているのか?
などのプロの写真家の頭の中にあるノウハウが詰まった本でした。
今回は、写真撮影が上達するコツが満載の『いい写真を撮る100の方法 鹿野 貴司著』のブックレビューです。
▼いい写真を撮る100の方法 鹿野 貴司著
写真家 鹿野 貴司さん
”「著作者が鹿野さんだから」、盲目的に買ったって言うのが一番最初の購入動機。”と、amazonのレビューに書かれていたので、筆者の鹿野 貴司さんのホームページを探ってみました。
ホームページのURLがhttpsではなくhttpから始まるため保護されていない通信と表示されます。ただ、2022年までの活動が載っているので、古いわけではなさそうです。
プロフィールをみると、”1974年東京都生まれ。多摩美術大学映像コース卒業。さまざまな職業を経て、広告や雑誌の撮影を手掛ける。”とあります。
また、ホームページには作品も掲載されています。
それらの写真は、人の写っているスナップ写真が多いです。
『いい写真を撮る100の方法 鹿野 貴司著』
目次
この本の目次は、下の通りです。
本のタイトルにあるように全部で100の方法について、一つの方法を1つの写真を使って説明しています。
第一章 あなたは何を撮ればいいのか
第二章 場所と光で印象の8割が決まる
第三章 カメラの使い方、レンズの選び方
第四章 構図を制する者が写真を制する
第五章 結果をイメージしながら行動する
第六章 人に見せることを常に意識する
はじめに
筆者がこの本に込めた内容が語られています。
僕は学生やアマチュアの写真を講評する機会があるし、美術系の高校で写真を教えていたこともある。そこで思うのは、目の前の事象を捉えることに必死で、観察や洞察、予測ができていない人が少なくないことだ。たとえば右から撮る方が明らかに自然で結果もよいはずなのに、わざわざ左から撮っているとする。なぜ左から撮ったのか、と僕が質問しても答えられない。右から撮るか左から撮るかについて考えていないのである。
”右から撮るか左から撮るかについて考えていない”とあるように、どうしても撮りたいという気持ちが先行してしない、頭を使っていい写真にしようと撮れていないことはあるなぁと感じますし、より良く撮ろうとするスタンスが重要なんだとあらためて教えてもらいました。
本書で目指したのは細かい技術を指南することではなく、撮るために必要な意識を変える、あるいはそれを皆さんに植え付けることだ。
いい写真を撮るには、”意識を変える”ことが大切で、”どういう意識で撮ればよいか”を、この本では教えてくれています。
▼いい写真を撮る100の方法 鹿野 貴司著
いい写真を撮る100の方法のご紹介
自分が読んで、なるほどと思ったいくつかの方法をご紹介します。
2:時間を止めて未来という過去を想像させる
どこで時計を止めるべきか。写真を表現行為とするならば、続きが気になりそうなポイントでシャッターを押すのがよい。何かが起こった後ではなく、起こるほんの少し前を撮るのだ。
本の写真例では、春日大社の鹿がいる前で女性がドーナツを落としてします。それに鹿がどう反応するのか? 写真を見ている人は想像する楽しみがあります。
私自身が動きのある状況を撮影しないので、この本に書いているような写真を探してみましたが見つかりませんでしたが、そんな瞬間を撮影するときに向けて頭の隅においておこうと思いました。
6.まず目についたものの仲間を次々と撮ってみる
同じモチーフを撮り続けると、切り取り方に自然と工夫が生まれたり、順光・逆光などの違いを感じるようになる。
この本の例では、ワークショップで街を歩いている時に、何を撮っていいかわからない方へ、見えるものを聞き、標識と答えたら、ずっと標識を撮ってもらう。ということもあるとのことです。
私の場合も、もの撮りをする時は、様々な角度や全体であったり、一部であったり、光の方向などを意識して撮っています。例えば下のバッグのようにです。
写真を撮るようになって、もの撮りを続けることで、アングル、光、切り取りなどを意識できるようになり、バランス感覚は磨かれたと思っているので、実感としてこれは私にも当てはまったと思います。
57.消失点で物語の始まりや終わりを作る
構図で奥行きや流れを作るには、線をどこに描くか、そして線が行き着く先である消失点をどこに置くかが重要になる。
絵画やイラスト、漫画は、まず消失点を決めてから手前とデッサンを描いていくという。
優先して決めるのは、絵画と同じく消失点だと思う。写真では鑑賞者の視点が手前のものから奥へと抜けていく。消失点は視線の終着点でもあるのだ。
第四章は構図に関してですが、『構図を制する者が写真を制する』というタイトル通り、一般の構図の本に書かれていないようなノウハウがたくさん書かれています。これもその1つです。
消失点を決めることで、構図を決める。なるほどと思いました。
『いい写真を撮る100の方法』は読み応えあり
写真の撮り方の新しい視点や、意識が読んでいると伝わってきて、写真を撮りに行きたくなる。そんな気持ちにさせてくれる本です。
100の方法、一つひとつがノウハウの塊なので、何度も読み返しながら、少しずつ身につけていきたいと思います。
そんなとてもおすすめの本です。是非、チェックしてみてください。
▼いい写真を撮る100の方法 鹿野 貴司著
他のおすすめの写真本
写真ブックレビュー 『いい写真を撮る100の方法』に似た本
『いい写真を撮る100の方法 鹿野 貴司著』と似た傾向の本を2冊ご紹介します。2冊ともおすすめできる本です。
1.『日常風景写真術 栗栖誠紀著』
2.『PERFECT PHOTO RECIPES BOOK 野寺治孝著』
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これまでも、構図、伝える写真、写真集なども写真関連のブックレビューを書いています。こちらも是非、ご覧ください。