こんにちは むうさんです^^
昨年まで、2年間、クヌギのどんぐりを拾って、発芽させてきました。
どんぐりの選別方法、発芽手法を駆使して芽生えさせてきました。
【驚き】クヌギのどんぐりの発芽、ミニ盆栽へ小さく育てるチャレンジ
【期待】クヌギとコナラのミニ盆栽~どんぐりを拾って発芽させる
今年は、小さいながらも、育ってきたものもあるので、どんぐりから発芽させるのではなく、それらをしっかりと育てていくことにして、クヌギのどんぐりは拾っていません。
今回は、どんぐりの拾い方、選び方、発芽法、育て方をご紹介します。
どんぐりを拾う時期
私は神奈川県に住んでいますが、この辺りだと、クヌギのどんぐりは、9 月下旬になると、拾えるようになります。
逆に言うと、この時機を逃すととても拾いにくくなります。
まずは、
落ちてから時間の経っていないどんぐりの方が良いので、落ち始める時期にタイムリーに拾うのが、大切です。
私の拾っている場所では、複数あるクヌギの木が、一斉にどんぐりを落とすので、綺麗などんぐりを拾える期間は10日間ほどです。
また、クヌギのどんぐりは、丸くて大きいためだと思いますが、コナラやカシのように大量にどんぐりを落としません。
樹木の下の草むらなども丹念に探しています。
虫喰いに注意!選別が必要
ところが、見つけて、やった!と思っても、次の関門が待っています。
虫喰いです。
木の上で喰われていることも多いので仕方ないです。
実際に、
落ちているクヌギのどんぐりの半数以上が、拾ってみると虫喰いの疑いがあり、その場で捨てました。
そうして、拾う時に穴のあいているのを、拾わないようにしても、その後に詳しく観察すると、さらに半数は虫喰いの可能性があるので、発芽方法の仕込みをしませんでした。
虫喰いのどんぐりを持ち帰り、家の中に置いておくのは注意が必要です。
一か月くらいすると、写真のような、白い幼虫が出てきます。
※苦手な方は、すっ飛ばしてください。
大惨事になる前に、どんぐりは家からは出しておいた方が良いです。
ですが、子どもが部屋へ入れたいこともあるので、虫に喰われているかの判定が、必要です。
虫に喰われているかの判定の一つに、水に入れて浮くかどうかがあります。
2日間程度つけて、浮いたらどんぐりの中が虫に喰われて空洞になっているということです。
ただし、これは100%ではないというか、私は判定精度がかなり低く感じています。
ですから、家に虫を持ち込みたくないけど、家にどんぐりを入れる時のように、慎重さが求められる時は、さらに観察する事です。
小さな虫が、どんぐりに穴を開けて産卵しているので、穴は小さいですし、卵のままだとまだどんぐりの中身が正常なままの場合もあるからです。
写真の通り、穴があいているかはっきりしなくても怪しいどんぐりは避けた方が無難です。
どんぐり発芽法
どんぐりを選別したら、発芽法を試してみてください。
どんぐりは、乾燥に弱いので、乾燥した状態では放置せずに、ビニール袋に赤玉土を入れてどんぐりを埋めて(赤玉土で覆って)、赤玉土に水を含ませれば、OKです。春までそのまま待ちましょう。
水分が蒸発してしまうので、ビニール袋の口は、しっかり閉めておいてください。
ビニール袋は多少の空気があれば十分です。
赤玉土を使うのは重要なポイントで、有機物(栄養分)がある腐葉土や黒土だと、カビかを生えてしまいます。
赤玉土は、腐葉土や黒土など栄養のある土とは違って、無機質な土です。そのため雑菌などが繁殖しにくい特徴があるのです。
実際の様子は、
どんぐりを育てたまとめ記事から見ていただくと、よりわかると思います。
この状態で、冷暗所に置いて、3月まで待てばいいだけです。
3月になると、発芽しています。
私の場合は、発芽率は50%位でしたので、発芽しないのを見込んでどんぐりを仕込めば良いと思います。
この発芽法を知ったのは、八ヶ岳倶楽部を始めた俳優の柳生博さんの息子さんで、園芸家の柳生真吾さんが書かれた『柳生真吾の雑木林はテーマパークだ!』に書いてあったからです。
自然の中の植物について知らないことが書かれているおすすめの本です。是非チェックしてみてください。
▼柳生真吾の雑木林はテーマパークだ!
クヌギのどんぐりから育てた時のハイライト
発芽するのをみるもの感動しますが、
ハイライトは秋の黄葉です。
クヌギは、当たり前のように一年目から黄葉します。
私は部屋の中で育てているのですが、葉っぱ全体がまっ黄色になります。
外で育てると葉っぱに痛みがありますが、部屋の中だと、緑色の葉脈を挟んで均一に黄色になるのが、とても美しいです。
実際に、見ないと伝わらないかもです。是非、育てて秋の黄葉を楽しんでください。
そして、黄葉の後に葉っぱが枯れてきますが、それが育てたからこそ見れる美しさです。枯れ葉というと落ち葉に土がついて汚れたイメージですが、部屋の中なら汚れません。
薄茶色のアースカラーの枯れ葉が、他では見られない美しさなのです。
どんぐりのこと、クヌギのことを知りたいなら
おすすめの本を2冊ご紹介します。
▼新装版 タネはどこからきたか? 鷲谷 いづみ (著), 埴 沙萠 (写真)
リアルなどんぐりの生態の写真と説明で、どんぐりってこういうことだったんだと知ることができる本です。
どんぐり以外のタネのことも含めて、説明されているので、タネ全般のことがわかることで、どんぐりがどういう特徴があるのかも知ることができます。
鷲谷 いづみさんと、植物写真家の埴 沙萠さんのこのシリーズはどの本もおすすめです。
▼アセビは羊を中毒死させる 渡辺一夫著
クヌギをはじめ28種類の樹木の個性と生き残り戦略が簡潔な言葉で書かれていて、どなたでも読めるやさしい本となっています。
クヌギのどんぐりがなぜ大きいのか?一方、大きいと不利な点は何なのか?など、好奇心をくすぐります。渡辺一夫さんのこのシリーズは、他に2冊あり、どれも超おすすめです。